研究者の書いた著書を読んで、ひっかかる小さな違和感。
研究者(生物)が自分の研究について書く時は、自分の研究対象と研究内容についての愛情がダダ漏れになるのが普通で、それを読むのが知的にも感情的にも楽しみなのだけれど、まれに「こんな研究してる私すごい!」が前面に出てくる場合がある。先行研究に対する敬意が全く感じられなかったり、研究以外の私的なエピソードにやたらページを割いていたりする場合である。こういう場合、どれほど目覚ましい研究成果を挙げている人であっても、ちょっと近寄るのは警戒した方がよさそうだな、と思う(もし出版社の方針でそうなっているのだとしたら、そんな出版社は科学関連の出版元としては失格)。