共著論文２報、受理の連絡が来ました。
Ueno K, Urabe M, Nakai K, Miura O. Genomic evidence of reproductive isolation among the Semisulcospira snails radiated in the ancient Lake Biwa. Journal of Evolutionary Biology (in press)
琵琶湖で適応放散した固有カワニナ類のいくつかの局所個体群において、近縁種間の交雑が起こっていないかどうか検証した論文です。１箇所、遺伝的交流のある場所が見つかりましたが全体としては種間で隔離が成立しており、それぞれの固有種を生物学的種とみなして構わないことがわかりました。
Tsuchida K, Urabe M, Nishikawa K. Redescription and molecular phylogeny of Megalobatrachonema nipponicum Yamaguti, 1941 (Nematoda: Cosmocercoidea: Kathlaniidae). Canadian Journal of Zoology (in press)
オオサンショウウオの固有線虫 Megalobatrachonema nipponicum の、原記載以来80年ぶりとなる再記載および遺伝情報の報告です。分類的に流動的なMegalobatrachonema 属において、模式種M. nipponicum の形質を明らかにすることができたので、今後この仲間の分類の再検討が進むことになるでしょう。